障がいのある方と一緒に考え、
ともに作業を行い、
その願いに応える。

保健医療学部 リハビリテーション学科
作業療法学専攻

専攻主任メッセージ

「作業療法士は、対象者にとっての大切な作業の実現を通じて健康と幸福へと導く職能です。あなたの生活でなくてはならない作業は何でしょうか。私たちは対象者の思い描く生活、人生に応えるために、一緒に考え、ともに作業を行なう実践的な学びを多く配置しています。スポーツから学ぶ、人と動物の関わりから学ぶ、海外から学ぶ、障害のある方から学ぶ。この4つのプログラムが本専攻の独自の学びです。例えば、障害のある方から学ぶでは、障害のある方をただゲストスピーカーとしてお招きするだけではなく、「演習協力者」として協力していただきます。どのような生活,人生をお送りしたいのかを知り、その実現に向けた作業療法のプログラムの提案と実践のモデルを学内で行ないます。他のプログラムも早い学年から取り組み、作業療法士の職能をイメージしながら技術・観察力・思考力を養います。将来あなたが出会う「患者さんの力になる喜び」を感じる実学を中心に作業療法を学べるのが本学の強みです。」

専攻主任
井口知也

大阪保健医療大学は、WFOTの認定校です。
本学を卒業し、作業療法士になると国際的に活躍する道が拓けます。

WFOTとは、世界作業療法士連盟(World Federation of Occupational Therapists)という作業療法士の国際機関のことで、作業療法の国際的な推進を行うことを中心に、作業療法の世界的な普及と発展・教育研究水準の維持・向上などを目的とする組織です。認定を受けるには、教員数・カリキュラム・臨床実習時間数などの様々な条件が定められおり、その教育研究の水準の高さの証明書といえます。

3つのポリシー

3つのポリシー

日常生活において、自分らしさを取り戻すためのスペシャリスト

人の日常生活に関わるすべての活動を「作業」と呼びます。障がいなどによって、それらを行なうことが難しくなっている人を対象に、作業療法士がリハビリテーションのプログラムを作ります。「作業」そのものを練習したり、心身の機能の回復や維持、障がいと向き合いながら自分に合った生活を組み立てる手段として「作業」を行なう、それが作業療法です。一人ひとりに寄り添って、作業療法のプログラムはつくられます。対象者様に寄り添いながら、その人にとっての「暮らしやすさ」を支援できる作業療法士になれるよう、障がいがある方との関わりを多く取り入れ、それぞれの学生の特性に合わせた少人数制の指導を取り入れていることが本専攻の特徴です。

3つの特色

様々な人たちとの関わりで「協調性」を養う
座学だけではなく、学生同士の意見交換やディスカッションを通して他者の考えや行動について学び合います。自分と異なる立場、違う意見や考え方を持つ人たちと協力しながら、同じ目標の達成に向けて行動できる能力を養います。
自分自身で学んだもの+「発想力」を磨く
座学で学んだ基礎的知識から応用的な学びを実践。障がい当事者の生活を想像しながら、個別の「作業」の必要性について探索し、従来の「作業」にはなかったものを自分なりに発想し、対象者にとって新しいものを生み出す力を磨いていきます。
リアルな体験や実践的な講義で「実践力」が身につく
学内では、実習協力者に障がい当事者の評価や治療を体験し、実際に臨床で働く作業療法士が講師となり講義を実施。また、世界作業療法士連盟の基準に則った豊富な実習時間を設けることで、現場が求める「実践力」を在学中に身につけることができます。

目標資格(受験資格が得られるもの)

作業療法士(国家資格)受験資格

国家試験対策は1年次からスタート

2022年度
合格率

100%

 

国家試験対策

関連資格(ダブル・トリプルライセンス)

国家資格のほかにも関連資格を取得すると、自分のやりたいことに近づけたり、より広い分野で社会に貢献したりすることができます。本学では、福祉住環境コーディネーターのような関連資格取得に応じた講義を受講することもできます。

初級・中級障がい者
スポーツ指導員
活躍の場
  • 地域の障がい者スポーツ指導
  • 地域のスポーツ大会運営
  • 全国障がい者スポーツ大会帯同
社会福祉主事
任用資格
活躍の場
  • 福祉事務所のケースワーカー
  • 社会福祉施設の指導員
福祉住環境
コーディネーター
活躍の場
  • 訪問看護ステーションで福祉用具の適合
  • 市町村の住宅改修の計画作成

ダブル・トリプルライセンスを持っている学生に聞いてみました

卒業後の進路(活躍のフィールド)

医療、福祉、介護、保健、教育、職業など、作業療法士はさまざまな社会活動の現場で活躍しています。

  • 医療
    急性期・回復期病院、一般総合病院、リハビリテーションセンター、整形外科病院、精神科病院
  • 福祉
    高齢者施設、障害者施設、児童福祉施設、肢体不自由施設
  • 介護
    介護保険施設、生活介護施設、老人保健施設
  • 保健
    保健所、老人保健施設、地域包括支援センター
  • 職業
    就労支援施設、ハローワーク
  • 教育
    特別支援学校、放課後デイサービス

求人状況(2022年度実績)

求人件数/求人者数
636件/2,365名 学生1名に対し約74名の求人数(求人者数÷卒業者数)

就職サポート

4年間の流れ

1年次

医療分野と作業療法の基礎知識の習得
人体の基礎や作業療法の基礎をメインに、医療人づくりやコミュニケーションに関する基礎、リハビリテーションの基礎について学びます。
(主な授業科目)
作業分析学、・・・

2年次

臨床医学と保健医療福祉分野の理解
専門分野の習得に向け、作業療法の評価技術をメインに基礎となる学問を習得しつつ、スポーツ医学や高齢者福祉などの周辺分野についても学びます。
(主な授業科目)
作業療法評価学概論Ⅰ・Ⅱ、・・・

3年次

作業療法の専門知識と技術の習得
障がいの種類や程度のほか、年齢や地域に応じた作業(療法)治療学を学びます。実際に障害を持つ方のご協力の下、作業療法の評価と支援の流れなど専門知識・専門技術を習得します。
(主な授業科目)
作業療法治療学Ⅰ・Ⅱ、・・・

4年次

臨床実習による実践力向上と集大成
臨床実習により作業療法士に必要な評価・支援技術を習得し、現場での課題解決力を高めます。4年間の学びを集大成し、国家試験に向け総仕上げを行います。 (主な授業科目)
総合臨床実習Ⅰ・Ⅱ

分野ごと段階的に学ぶ
「ステップアップ・カリキュラム」

PICk UPカリキュラム

作業療法総合演習(1・2・3年次)

横断的に関わり合うことで刺激し合う
相互関係学習システムを用いて、1、2、3年生という学年を越えて、グループワークに取り組みます。例えば、グループで「作業療法を紹介しよう」、「作業療法のリーフレット作り」、「作業療法の職能分析」などのテーマを決め、取り組み、最終的に発表を行う科目となります。
学生間での情報交換や交流を図ることができ、それぞれの学年においてリーダーシップ力や発想力、コミュニケーション力などを養うことが可能です。

作業療法治療学演習(3年次)

実践的な学びを行い、現実とのギャップを埋める
3年生までに学んだ科目を実践でどのように活用するかについて演習します。学内にて障がい当事者の方に作業療法評価・介入について教員指導の下、また、障がい当事者との関わり方や作業療法士としての心構えなどについても実践を交えながら学ぶことが可能です。この授業で学ぶことは病院や施設での臨床実習に沿った内容であり、実際の作業療法場面で発揮できるよう、より実践的なプログラムを用意しています。

卒業研究ゼミ(4年次)

社会人としての常識や作法なども身につく
学生が「作業療法士として学びたい、極めたいテーマ」を1年間かけて調査・研究していきます。担当教員が学生と一緒にとことんテーマを深め、科学的視点を持って考え方を整理し、まとめるプロセスを通じて新知見を共に考えてくれます。また、進めていく過程で、研究計画書の作成や研究協力者への依頼することもあり、社会人としての常識や作法なども身につけることができます。卒業後も勉強や学会発表など将来にもつながる科目となります。

実習例

学内実習

数多くの障がいのある方(多様な障がいのケース)に接することで、作業療法の基礎をしっかり理解し、応用力を鍛えます。身体に触れるときの力加減や器具の扱い方、説明の仕方などに気を配りながら、検査や測定にあたります。

施設訪問

贈答用タオルの包装作業では、対象者はタオルをきれいにたたむ作業を担当。実習に参加した学生は、作業がスムーズに行えるように適切なアシストの仕方を学びます。中途障がい者の方々の作業所として設立された工房「羅針盤」。これらの実習は「羅針盤」利用者のみなさんのご協力を得て実施しています。

報告

授業で習ったり、練習を重ねて来ても、障がい者の方を前に実際にやってみると戸惑うことだらけ。自分の実習を振り返りながら、感じたことや反省点などをまとめ、次の学びにつなげていきます。

教員紹介

教員紹介

TOPICS
大阪保健医療大学×作業療法士(OT)×地域」の取り組み

障がい当事者をゲストスピーカーとしてお招きするだけではなく、「演習協力者」として協力していただきます。どのような生活、人生を送りたいのかを知り、その実現に向けた作業療法のプログラムの提案と実践のモデルを学内で行います。他のプログラムも早い学年から取り組み、作業療法士の職能をイメージしながら技術・観察力・思考力を養います。将来あなたが出会う「患者様の力になる喜び」を感じる実学を中心に作業療法を学べるのが本学の強みです。

リアルインタビュー


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